- 2009-08-04 (火) 23:37
- 小説
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今回は、久しぶりの時代小説です。
それもかなり本格的な忍者モノです。
忍者烈伝
(2009-05-19)
稲葉 博一
★★★★★
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著者は、本作がデビュー作となる稲葉博一さんです。ですが、1970年生まれということで今年39歳だけはあります。内容がかなりしっかりしています。
実際の歴史に沿った中でストーリーが展開します。
時代は、織田信長、武田信玄、上杉謙信らが台頭してきた戦国時代です。
主人公は、赤子のときに捨てられ、忍者の人買いに拾われ、忍者になることを強制され、数奇な運命を辿ります。この主人公の名前は段蔵といいます。
一緒に忍者になるための修行を始めた子供は8人、そのうち、忍者になるための試験まで生き残ったのは4人、そして、試験に合格したのはたった1人でした。
残念なことに、段蔵は忍者になるための試験で不合格でした。そのため、殺される運命に・・・
他の二人は、毒入りの飯を殺されることをわかっていながら飯を食べ、殺されます。しかし、段蔵は、生き残ることを心に誓い、逃げ出します。
逃げる途中、上野の左と呼ばれる伊賀忍者屈指の男に出会います。そして、このヒダリに腕を見込まれ、殺されずに済み、引き取られます。
段蔵は、ヒダリに忍術を習います。しかし、試験を合格した者でないため、ヒダリの弟子としては表立ってなれません。そのため、ヒダリが長いお役目に出ることになった際に、段蔵を人に預けます。ここから、段蔵は、忍術は並ぶものの居ないほどの腕前になりますが、伊賀忍者としては道を踏み外していきます。
忍者の影として生きなければならない運命(さだめ)や忍者としてしか生きていけない運命の中、悩みながらも我道を求め、さすらう段蔵に涙を誘われます。そして、最高の忍者であった故に悲しい運命を辿ってしまうことに焦燥感が打ち寄せます。
本書は、断然おもしろいのに、読んだ後、切なくなります。でも、これは主人公が忍者だからこそなのかもしれません。
忍者好きには堪らない一冊です。
評価(忍びの本(もと)は正心(正しき心)):★★★★☆
| いつも応援ありがとうございます。 |
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